タクシーの運転手の仕事は全国にありますが、地域によって給与水準はかなり差があります。給与水準が高い地域は人口が多くてタクシーの需要自体が高くて、自動車の所有率が低い地域です。東京はこの条件に最も当てはまる地域である為に、東京タクシーの運転手の給与水準は全国的に見ても高い水準にあります。政府の発表した統計ではタクシー運転手の平均的な給料は27万6000円となっています。東京タクシーの運転手の場合は、他の地域よりも水準が高いので27万6000円よりは平均が高いです。
タクシーの運転手と言っても給与体系は会社によってそれぞれ違っていますが、タクシーの運転手の場合は歩合制であるケースが殆どです。ただし給与全体に占める歩合給の割合はタクシー会社によって、少しずつ違ってきます。全体的に言えることは基本給に残業などが発生するたびに、手当が支給される給与体系ではないので、同じ会社で同じようにタクシー運転手として働いている人でも売り上げによって給料に大きな差が出てきます。歩合給の割合が多く設定されている会社の運転手ほど、個人の売り上げによって給料の格差が大きくなっていきます。給料に個人の売り上げで変わってくる分だけ、運転手の裁量に任せられる部分も多い仕事なので、働く中での自由度は高いです。
全国で一番タクシーの需要が高い地域で、営業している東京タクシー運転手の年収は全都道府県で一位です。そこに神奈川県と愛知県が2位と3位に続いています。運転手が所属する会社規模ごとに運転手の平均年収を比較していくと、10人から99人規模で約300万円で100人から999人規模になると約360万円になります。1000人を超える会社規模になってくると、所属する運転手の平均年収は約440万円まで上がってきます。東京には大規模なタクシー事業者が多いので、東京タクシー運転手は比較的給与水準が高い事業者に属している割合も高いです。
年代別の年収を見ていくと20代から70代までの全年代で、一番年収が高いのは20代の約420万円です。一般的には年齢が高くなる方が、平均年収も高くなっていく業界が多い事を考えると珍しい業界です。全年代の中で逆に平均年収が低くなっているのは、65歳から69歳と70歳以上の年代になっています。これらの統計は全国で取ったものであり、全体の平均であるので東京タクシー運転手も例外ではない統計データです。